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2004.09.12

とりあえず

今週末のプロ野球ストライキ回避を喜ばしく思います。来週・再来週の公式戦も、プレーオフも日本シリーズも、予定通り開催して頂きたいと願います。

さて・・・過去ログの通り、現在のところ私の意見は「スト反対」で不変です。理由はいくつもありますが、全部は書けないので一部のみ示します。

まず、私の基本意見として「現在のプロ野球選手の年俸=収入水準は(全ての選手ではないが)その労働の質及び成果に見合わない」ことを主張します。これについては個々の見方が違うと思うので、逆に「あれだけのプレーをしてるんだから、あのくらい貰ってもいい」と思う方もいるでしょう。年俸が高いか安いかについては、何らかの共通認識の上に立った評価基準は存在せず、人それぞれの価値判断によるものだと思いますので、あくまでも私は「貰い過ぎ」という見方に立った上で以降の文章を進めていくことをご了解下さい。

球団経営の逼迫と、その結果としての球団合併は、その球団の経営手法の甘さ及び企業努力の乏しさとともに、チームの成績(勝利数・順位)や魅力あるプレーを顧客・消費者に提供できず、結果として観客動員の増加を為しえなかった・・・いや、維持すらできず、減少まで招いた選手(野球という特殊技能を職業とする者、職業として選択した者)にも責任があると考えます。直接的・間接的に「客を呼べない」にもかかわらず、年俸は高水準を要求する(しかもそれが叶う)この浮世離れした構造、何とかならないものでしょうか?

日本プロ野球選手会では、大阪近鉄・オリックス合併問題に際し、選手の年俸高騰への対応については以下のように決議されています。

●選手の年俸高騰への対応として、米国メジャーリーグで取り入れられている、ぜいたく税(Luxury Tax)の導入、高額年俸選手についての減額制限の緩和なども積極的に検討していくこと(選手会はベストな改革のためには、年俸引き下げなど、選手側が痛みを伴うことも必要と考えます)。[引用:日本プロ野球選手会公式HP]

私が引っかかるのは、選手の年俸高騰への対応が「積極的な検討」という姿勢のみにとどまっている点、さらには「痛みを伴う」のではなくて「痛みを伴うこと“も必要と考える”」としている点です。本来ならば、選手会が求めた(求めている)「経営者側の無法行動(合併の進め方等)の是正」「球界の構造改革(ドラフト改正や収益分配構造等)」と並行して「選手自身による人件費・収入水準の抜本的改革」についても踏み込んだ議論や行動が為されるべきだと考えます。選手会は課徴金制度や減額制限緩和の“導入”については譲歩したようですし、それについては評価します。しかし、その“内容”についてもう一歩踏み込もうという姿勢が見えません。プロ野球選手の皆様(特に1億以上の高年俸を獲得している約70名)、現在の年俸がカットされるようなことになっても、野球を生業とできる喜びを感じ、野球をすることで生活していきたいとお考えですか?本当に痛みを伴う覚悟がありますか?

「選手年俸の総額が何億を超えたら課徴金制度の対象となるのでしょう?」
「減額制限は何%まで緩和しようとしているのでしょう?」
「サラリーキャップ制度は考えていないのですか?」
「現在の年俸を自主的にカットするようなお考えは無いのでしょうか?」
「ドラフト改革(完全ウェーバー制)の議論の中に“現行の契約金制度の改正”は盛り込まれていますか?(私は現行の契約金額も高騰しすぎていると考えています)」

ファンの後押しを受けてストを進めようとしている選手の皆様、上記の質問がファンから出された場合、どのように回答しますか?少なくとも私は、最初の3点については「これから積極的に検討します」という回答では納得しませんよ。穿った見方ではありますが「ドラフト改正や収益分配構造の確立を引き出した後で、自身の収入の問題について上手いこと触れよう」などと考えていませんか?球界の危機は様々な問題が複合してしまった結果です。何本もの縺れた糸は同時に切ったり解いたりしなければならないのですから、年俸高騰問題に対する選手の皆様の更なる歩み寄り・踏み込みに期待します。

昨日~今日になって、ストの影響を被る方々の声がようやく報じられるようになってきました。世論がスト賛成の風潮に進み、スト実施が死活問題(収入減等、生活に直結する)となる方々の切実な願いを発することができない状況になっていた感じがして、非常に残念でなりません。球界の健全化に向けての先を見据えた議論は絶対に必要ですが、選手会・スト賛成派ファンには、現在起こりうる影響を考慮する視点を持ち合わせて頂けたらと考えます。

日本プロ野球選手会が「122万人の合併反対署名」と「世論の約70%(あくまでも各種調査の発表数値から私自身が判断しました)がスト賛成」という状況を盾に行動されているのは充分承知しています。しかし、それが「残り約30%のスト反対派の声」を真摯に受け止め、納得できる回答及び対応を行った上での行動であるようには見えません。仮に「賛成70%=122万人」とするならば「反対30%=約52万人」という見方もできるのではないでしょうか。選手会がファンと共に行動して頂けるのならば、52万人という膨大な人数の声もしっかり聞き入れて下さい(注:賛成:反対=70%:30%には「分からない」「無回答」「保留」を除きました)。

最後に・・・経営者と選手会の交渉において、新規参入の障壁と考えられている参加料制度の改正が合意されました。これは大きな進展だと考えます。しかし、選手が現在の収入水準を維持しようとすれば、また仮に減額するにしても、その内容が現実性に乏しいものであれば、収入水準の高さが逆に新たな参入障壁となる危険性は否定できないのではないでしょうか。「年間約20億円(=日本プロ野球選手会調べによる平成16年度大阪近鉄バファローズ支配下選手年俸合計)もの人件費が必要なら、球団経営になんて参入しない」と企業・自治体が判断したなら、選手会が望む「12球団維持」が叶えられない可能性も生じてきます。そうなれば、経営者と選手会の立場は劇的に逆転しかねません。そうなる前に(→経営者につつかれる前に)年俸高騰への対応について本気で検討した方が良いと考えます。

短い時間で文章を構成したため、整合性に乏しい部分も多々あるかと存じます。何らかの方法にて本blogに辿り着き、お忙しい中で本記事を閲覧頂きました皆様には予めお詫び申し上げます。また、コメントを頂いても即時に返信できない場合がありますのでご容赦下さい。また、この件については、意見交換をスタートさせる段階でファン個々が「選手をどう見ているか」によって考え方の基準が変わるものだと思うので、“どちらか一方の意見に向かわせる”ような議論や手法は不毛だと思っています。私もファンの立場として「より素晴らしい野球界を築きたい」という思いで本記事を書いたのであって、「賛成派を反対派にしよう」なんて微塵も思ってませんので、その点を何卒ご了解下さい。

これだけ時間かけて書くと、さすがに眠くなった・・・日付も変わっちゃったし、もう寝ます。では、おやすみなさい。

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